ギタリストの祖父と母の元、東京に生まれ育った拓次。自らも音楽家となり、二人の娘を持つ父親となった。 人と自然が分断され、常に変わりゆく近代都市で暮らしながら、311震災を経験。音楽にできることは何かと考え始めた。 ヨーロッパでギターを学んだ祖父は、音楽をつかって国境を超えた調和を生み出すことを夢見ていた。 その夢は拓次にも受け継がれ、世界を巡り現地の音楽家達と共に、「サークルボイス」を創りだす。 人々が声をひびかせあう、その時だけに紡ぎ出される平和な世界。それは儚い瞬間のものだが、そこにいる私たちの存在を力強く肯定してくれる。 時に分断も生み出すことのある「コトバ」を越えたところで人々はどのように理解しあうことが出来るのか。 青柳拓次の旅に寄り添いながら、沖縄、東京、ミュンヘン、ライプツィヒ、過去、未来へと旅をする映像と音。次第にスクリーンには、どこでもない場所がたちあがってくる。音と光の中にたゆたう、至福のドキュメンタリー。
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ひびきあうせかい RESONANCE
2020年9月5日(土)公開